緊急手術の子
ところで、僕の入院は2回延期になった。
1回目は、緊急手術の人が入ったため、順番が変わってしまったためだ。
だが、この、緊急手術の子をはじめ、子どもたちは皆、元気だった。
とても心臓病を抱えているとは思えないほどに…。
そこで、次に、僕の心に残っている子ども達のことを書いてみたい。
1人目は、僕の手術の順番に割り込んできた女の子だ。
重症で緊急手術というくらいだから、どんな子だろう、と想像してしまった。
子ども心にではあるが。
しかし、8月中旬を過ぎた頃からだろうか、その子も病棟に姿を見せるようになっていた。
僕より若干、体の大きい女の子だった。
多分、少し年上だったのだろう。
その子はとても元気だった。
本当に重症で緊急手術だったのか、と思うほどに。
この子、本当に重症なのかな? と、僕は彼女を見て思ったのを覚えている。