先天性心疾患を持って生きる

先天性心疾患で生まれたベルーガの個人的人生記録

2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

退院した

こうして、僕の長かった約50日の入院生活が終わった。 退院して、帰宅したその日の晩、久しぶりのソファーの上で、妹たち(2人いる)と一緒に、嬉しくてピョンピョン跳びはねていたが、ふと、入院中の友達のことなどを思い出して、涙が出てきた。 一緒に喜…

ベッドから出る

そうして、いよいよ ICU を出られることになった。 ICU から出るにあたって、まずはベッドから降りて立ってみることから始まった。 立てるなんて当たり前じゃないか、と思った。 3日3晩ほど寝ていたので、フラフラして立てなくなることもある…。 などとい…

ICU での食事

そして、思い出3つ目は、食事の再開である。 手術から数日後、看護婦さんが来て、「そろそろ何か食べられるかどうか試してみようか」と言われた。 僕が首肯すると、はじめは氷を持ってきた。 単に水をこおらせただけのものだ。 それをなめさせられた。 2日…

人工呼吸器を抜くとき

次に覚えているのは、人工呼吸器をはずす時だ。 ある日、自分で息ができるようになってきてるから、人工呼吸器をはずそうか、と看護婦さんに言われた。 そして、看護婦さんは、鼻から奥に差し込まれていた管をゆっくりと引き抜き始めた…。 が、痛いのだ。 耳…

プライバシー皆無?

それにしても、今考えると、隣は女子部屋だったのだ…。 女子部屋が、ガラス1枚で見渡せる。 思春期男子にとっては垂涎のシチュエーションである。 グフフ…。 … などとは当時は考えなかった。 小学3年生、恐るべし。 さて、そんな貴重なテレビが1台、僕専…

テレビが見られる!

ICU には、3日間ほど入っていたが、ほとんど寝ていた。 そんな ICU の中での思い出が3つある。 1つ目は、テレビを1台与えられたことだ。 当時、病室には、今のように各ベッドに1台ずつある、どころか、2~3部屋に1台程度しか、テレビがなかった。 テ…

帰り道

次に覚えているシーンは、病棟帰りのエレベーターの中だった。 その時、先生に、 「人工呼吸器がついているから、がんばって息をしなくていいんだよ」 と言われた。 そこで、思い切って、先生に言われたとおりに息を止めてみたら、息ができた。 「そうそう、…

麻酔が切れた…!?

次に意識が戻った時は、真っ黒だったが、音が聞こえた。 そして、何より胸に痛みを感じた。 手術中に麻酔が切れてしまったんだ! と思った。 実際は、手術が終わって、麻酔から醒めてきて、縫った部分の痛みを少し感じていただけだと思う。 だが、声を出すこ…